SHIBUYA PIXEL ART 2020(シブヤピクセルアート2020)

結果発表

最優秀賞
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最優秀賞&onion賞
わもぅ/RANKA

全体の色使いやタイルパターン、モチーフなどの扱い方が、現代的な感覚でフレッシュでした。特に、最後の場面における光の表現は、既存のドット絵の表現には取り入れられていない非常に新しい表現となっていました。また、それらの表現はBGMと結びついて空気感を演出し、ラストシーンの晴れやかさへとつながっていました。(gnck)

私はアニメーションスタジオで働いた経験があり、この短期間にこれほど細かな表現を含むショートフィルムを見ることができ、大変な驚きと感銘を受けました。また、この作品の中で「繰り返しチャレンジし、何かを克服しよう」とする主人公に勇気をもらい、最後はこの主人公が勝つことを望んでいました。このようなシンプルなストーリーは、ゲームそのものが持つ魅力ともつながっており、格闘シーンやサイドスクロールなどビデオゲームが持つさまざまなシーンの組み合わせによる複雑な構成の中でも効果的に作用していました!(onion)

この作品は絵画のようなイキイキとしたタッチに、さまざまな素材の組み合わせ、街並みという題材をかけ合わせる所で、面白みが増していました。(JooJaebum)

作品の持つ画力や表現力、アニメーションの作り方や構成力、メッセージなど、最優秀賞の選考過程では、さまざまな観点で激論が交わされました。その中でも、自らが描きたいものを描くフレッシュな感性、そして、それらを自由に組み合わせたアイデアなど、将来に対する可能性に評価が集まりました。また、昨今ピクセルアートの表現として確立された「ループアニメーション」からは一線を画す複雑なアニメーションは、一見、解読し難い部分もありましたが、私たちが直面する(コロナ禍の)現状をまるでゲームのように(コンセプトや言語がわからなくても)感覚的に掴みとり、果敢に克服していく姿に共感する審査員がおり、独自性、社会性、構成力の3つの観点において最も優れた作品として選出されました。(シブヤピクセルアート実行委員会)

優秀賞
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優秀賞&Klas賞
Muscat/まどろむ

この作品は、ゲームやインターネットの仮想世界と現実を行き来している現代の日常風景を切り取って見せていて、審査基準にもある「社会性」に触れた数少ない作品でした。随所にでてくる看板の描き込みや流れる風景の奥行きなど、高い技術が修練されて完成度が高い作品でした。また、途中で流れる風景が横スクロールのゲームになっている点も遊び心に溢れていてよかったです。(重田佑介)

2Dの所謂ドット絵というところと、パースの効いた現代的なドット絵がバランスよく合わさっており、「夢」という要素が山手線のループ構造とも重なり、何周も見てしまう面白さがありました。ループアニメーションもしっかりと作り込んであり、ドット絵としての経験や高い技術力を高く評価しました。(APO+)

渋谷という街やゲームなどの要素をうまく作品に盛り込み、(山手線という)電車の旅をクールで驚きあるストーリーで描いていました。よく描き込まれた背景にも度肝を抜かれました。(Klas)

車内外の明快なコントラストで都会に訪れる長閑な時間を抽出した作品。横シューを用いて現実の光景と夢想世界を転換するアイデアと映像センスが素晴らしく、またそれだけの出来事をトーンを変えずにさりげなく行ってしまう意外性にも注目しました。(服部グラフィクス)

優秀賞&waneella賞&APO+賞
DAWN MOONLES. / Banana Love

突出した作品でした。色使い、ディテール、正確に描かれたキャラクターなど、どれをとっても完璧でした。これほどまでに魅力的な作品を、作者がどのように作り上げたか、本当に驚いたし、全てがこのワンシーンに含まれていて、彼が描くこの世界についてもっと知りたくなりました。一つのシーンであっても、たくさんの情報が盛り込まれていることで、作品に深さが生まれ、魅力が増していく。もしシリーズ化されていたら、絶対に続きを見たいと思いました。(waneella)

とにかくかっこいい。大きい解像度はドット絵からかけ離れていくところ、一つ一つのモチーフ選びや繊細さ、技法や色の使いが全体的にマッチしていて心地よく、高解像度であってもきちんとドット絵らしさが存在していました。機械的な制約から解き放たれた現在のドット絵ならではの表現が本当にすばらしかったです。(APO+)

優秀賞&Toyoya賞
Hayakawa Kei / 大入渋谷

このアートワークの装飾的な外観が本当に好きです。(waneella)

この作品は、全体の構成が素晴らしく、色のマッチングもとても良く視覚的なインパクトを生み出していました。また、キャラクターのポーズ、配置、全体の空間演出に至るまでよく描き込まれており、そこに描かれた情景はいろいろな人にさまざまな渋谷の街の「記憶」や「思い出」を呼び起こさせます。技術的にも素晴らしいし、個人的にも好きな作品でした。(Toyoya)

優秀賞&服部グラフィクス賞
JPtom / Kabukilla

今回のテーマを4点盛りした怪作ですが、全てが渋谷の狂乱的な賑やかさや混沌たる90年代アーケードゲームの空気感の中で見事に融和しており、鮮やかで美しく、一枚の静止画の中に熱気あふれる日本の夜祭を見るようでした。背景やキャラクター、UIに至るまで一切の妥協なく描き込まれており、遊び半分にゲーム画面をシミュレートしたものとは一線を画していました。また渋谷の風景に対する愛情も並大抵のものではなく、どこまでも自らの視点で描いている点が素晴らしかったです。宇田川町交番と代々木上原行きハチ公バスをメイン背景に据える作家が今までいたでしょうか。(服部グラフィクス)

『絵心/絵のセンス』が素晴らしかったです。静止画でキャラクターを描く時にそれらのキャラクターが『動いているように見える』というのは非常に難易度の高い技術/センスだと思いますが、この作品は全てのキャラクターが動いている感じがして楽しく見られます。gifではないのにまるでgif動画のようでした。渋谷の街並みのゴミやバスなどの細部、センター街の交番前の荒れた感じなども、リアリティとフィクションをうまく混ぜ合わせて描けていました。(たかくらかずき)

優秀賞&渋谷員子賞&重田佑介賞
こぐみ / バナナは夏のかおり

見た瞬間、とても可愛いと思いました。連続するテキスタイルで絵を成立させるのは、ドット絵の一つの魅力です。自分自身もファミコンのドット絵を描いた際に、山とか海とか壁とか床とかダンジョンなどを繋ぎ目なく連続させて描くのに苦労しました。この作品を見たときに、最近は濃厚に書き込むイラストっぽいドット絵もたくさんある中で、こういう遊びがあってデザイン性にも優れ、使い方次第でいろいろな方向に展開できるドット絵の魅力を再認識した作品でした。イルカバナナも最高でした。(渋谷員子)

この作品は、ドットの可愛らしさとオシャレな色使いが素敵でした。全体を見ると「パターン」だけど、寄っていくとバナナの使い方もバリエーションがたくさんあって、発見がたくさんあって面白かったです。今回グラフィックの作品でしたが、プリントにしても面白いし、アニメーションにしても面白いと思います。今後はそうした発展も期待できる作品でした。(重田佑介)

優秀賞&gnck賞
のいせ / 渋谷眺望

ドット絵の最近の潮流では、1:1のピクセルには表現的な可能性が追求され尽くされています。それに対して、ピクセルパーフェクトではなく、変形ピクセル(ピクセルインパーフェクト)の表現がこれからありえるのではないかと考えたところで、この作品に出会い非常に可能性を感じました。ドット絵で描くべきモチーフとは何かを考える中でも、横長の変形ピクセルとビル群はとてもマッチしており、記号性に頼らず、街全体のチルな雰囲気を醸し出している点とても良かったです。(gnck)

ビル群というモチーフに対する最適なピクセルアスペクト比の選択と緻密な色彩が他にはない写実性を生んでおり、現在の硬質な渋谷の風景を見事に描いていました。(服部グラフィクス)

優秀賞&Joo Jaebum賞
mudmams / 『baby quilt』64×64

さまざまな素材を通じて作られている点でまさしくアートだと思いました。ピクセルアートも刺繍も、一つ一つ丁寧に作り上げるという点が共通していて、そのような意味で、デジタルとアナログ両方の良さがつなぎ合わさった作品でした。また、プロセスまでアートの一部として感じられる作品でした。(JooJaebum)

可愛い要素が満載の作品で、布のフレームがとても斬新でユニークでした。(Toyota)

優秀賞&たかくらかずき賞
モモマン / "モモマン誕生!/Momoman begins"

この作品は、ドット絵かどうかよく分からない、渋谷かどうかもよく分からない、メタバースかどうかもよく分からない、という点がすごくいいと思いました。ドット絵というと職人的技術に偏って行きがちですが、「デジタル画像は全てドットで構成されている」という原点に立ち返ると、『ドット絵とは何か?』を問い直すいいテーマを持った作品でした。あえて3Dで"ドット絵風"に作った作品は果たして『ドット絵なのか?』。そんなことを考えさせられる作品でした。また、全てのキャラクターがとてもカラフルで素敵でした。(たかくらかずき)

優秀賞&eboy賞
ヘルミッペ / 集める

モナリザは最も古典的で美しい作品ですが、新しい解釈を含めて、その作品の落ち着いた感じや美しさを維持したまま、ユニークで個性的なスタイルに見事に昇華させていました。バナナとハチ公のコンビネーションやアニメーションなど、発想力と技術力をどちらも兼ね備えた素晴らしい作品でした。(eboy)

オーディエンス賞
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MEI / やきたてじるし

「生まれたて」というテーマからは少し飛躍があるものの、キャラクターデザイン、色彩、アニメーションとトータルバランスに優れた作品でした。非常に柔らかいタッチのドット絵や短いながらにストーリー性や余韻を感じる点を評価しました。(重田佑介)

adidas Originals
特別賞
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Zennayn / SHIBUYA

この作品は、未来的でありどこか懐かしくて、ピクセルアートの可能性にチャレンジするとても前向きな作品だと感じました。今後も新しい捉え方や手法で多くの方を驚かせてほしいです。(アディダスジャパン 田部)

『シブヤピクセルアート』のコンセプト自体を作品にした作品で、作家のシニカルな姿勢に思わず笑ってしまいました。表現方法としてもPCのスクリーンセーバーや、地方都市や役所の電光掲示板に流れる"お知らせ"のようなニッチな質感をピックアップした目線が面白かったです。また、往年の『インターネット的表現』と少し視点がズレているのがオリジナリティがあり素敵でした。(たかくらかずき)

松竹「歌舞伎」特別賞 >>> 賞品はこちら

otm / 立方連獅子回転絵巻

構造が若干特殊な衣裳をはじめとした扮装の描写の正確さはもとより、『連獅子』という演目の所作(しょさ)の躍動感が、人物のポーズや獅子の毛の靡き方に加え、360°回転という斬新な手法で表現されている点で出色の作品でした。もとの題材をおおむね忠実に再現しながら、本来の舞台では見ることができない視角を取り入れた表現方法を高く評価しました。(松竹株式会社 飯島)

舞台上での躍動感をボクセルに封じ込めた力作でかつディテールに余念がなく、ボクセルをトゥーンシェーディングで見せる独自性を評価しました。(服部グラフィクス)

ブレイク前夜特別賞 >>> 賞品はこちら

バウエル ジゼル愛華 / Shibuya Komachi

いわゆる私たちファミコン世代(40代後半)のノスタルジーと共にあるピクセルアート、ドット絵とは違いキャンバスに向かう画家が持ちうる絵の具を使って表現するように、ピクセルというある種の縛りを超えた自由性に次世代のデジタルアーティストとしての可能性を感じました。モデル・タレント・アイドルと華やかな場所で活動をする彼女らしく、イメージ通りの華やかな表現も体現的で清々しい。(ブレイク前夜プロデューサー 井浦)

この作品は、色彩をはじめ、全体から感じとれる和の要素がとても印象的でした。また、描写角度も特徴的で、昔ながらの和のテイストと現代的なテクニックが合わさったとても素晴らしい作品でした。(Toyoya)

16×16 Limited Pixel Art賞
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■ヒサシ■ / 877エラー 画像出力に失敗しました

16×16の超低解像度の絵は、実際に描くとのっぺりした平面的な作品になりがちですが、色使いやバナナを回転させることで、ものすごく立体的に見えました。3Dと超低解像度という一見相性が悪そうなものがうまく組み合わさっていて素晴らしい作品でした。(APO+)

いろんな角度をとても自然に表現していて、架空の世界でバナナがバグっているようにも見えました。(JooJaebum)

黒をベースとしてサイバー感が演出されており、バナナも低いドットで表現されていることも非常に優れていました。また、DITOOのデバイスに映したときに製品の魅力が伝わりやすく、DITOOの製品特性を良く理解された作品でした。(株式会社WiseTech藤井)

32×32 Limited Pixel Art 賞
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NekoBraver / スペースバナナVSミリオン歌舞伎アタック

わずか 32x32 のキャンバスサイズに、これほど複雑なアニメーションを作成したことに、深い感銘を受けました。バナナが渋谷を制圧し、歌舞伎が反撃する話は見ものでした。(onion)

寄りと引きのカットを使って情報を補っている点が優れていました。(重田佑介)

DIVOOM製品の最大フレーム数である60フレームを有に超える長編アニメーションに、コンテストのテーマをふんだんに盛り込み、言葉なしでもストーリー性を感じとることができました。また、ピクセルアートのアニメーションの可能性を感じさせてくれる作品でした。(株式会社WiseTech 藤井)

64×64 Limited Pixel Art 賞
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たかはし / ハチ公?取付工事中

ここに描かれている全てが好きでした。かわいいし、色もいいし、アニメーションも素晴らしかったです。(waneella)

PIXOO64のような壁掛け可能なフレームにマッチし、永遠に工事が終わらないシブヤの街を窓から眺めているような雰囲気があり、ずっと見ていられる作品でした。色使いも鮮やかで、デバイスの出せる色表現の可能性を提示してくれる作品でした。(株式会社WiseTech 藤井)

Analog Pixel Art 賞
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ヤマ / バナナの皮

とても造形力が高くて、平面的なバナナの皮でも、レイヤーを組み合わせることでうまく表現していました。また、投稿された画像は、道路に置いてある状態だったので、その見せ方もとても良かったです。(重田佑介)

路上で撮影することでバナナの放置感がより伝わってきて、熟し方の細部にわたる表現がさすがでした。スクランブル交差点で行きかう人が踏んで滑っている様子もぜひ見てみたいです。(株式会社カワダ 神村)

Beyond Pixel Art賞
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ヘルミッペ / 物語を生むサイコロ

アイディアとストーリー性がとても素敵でした。(渋谷員子)

出目でストーリーを組み上げる創造性の高い遊びのアイデアが素晴らしく、またドット絵のアイコン性が物体としてのサイコロに崇高な印象を与えていてよかったです。(服部グラフィクス)

まるでゲームをしているかのような臨場感とサイコロと組み合わせるアイデアがよかったです。(Toyoya)

協賛

  • adidas
  • 株式会社アカツキ
  • 株式会社カワダ
  • 東急電鉄
  • 株式会社 WiseTech
  • 株式会社ワコム

協力

  • SHOCHIKU
  • GIFMAGAZINE, Inc.
  • タイムアウト東京
  • Tokyo Otaku Mode
  • SHOCHIKU
  • hikarie

後援

  • diversityShibuya
  • fds

※50音順

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